支援活動 2009フィリピン台風ケッツアーナ被災者医療支援

フィリピン
 2009年9月26日にフィリピンルソン島を襲った台風16号は、マニラとその周辺地域に例年の1カ月分以上に相当する雨を24時間で降らし、マニラ市内の80%が洪水被害を受けました。フィリピン当局によると、29日までには180万人以上が被災し、およそ37万人が避難所生活を余儀なくされています。HuMAは災害発生直後より(特活)ジャパン・プラットフォーム(JPF)への人道支援の関心表明を始め、この台風被害による医療施設や感染症および公衆衛生等の状況を確認し、日本からの医療チームによる医療支援が可能であるか調査チームを派遣することにしました。
 10月2日朝(金)、浅井悌医師、長谷川泰三医師、鈴木健介ロジ計3名は、日本航空様からの支援により無償航空券を発行して頂きマニラに向けて出発します。現地到着後は、これまでのHuMAスタディツアーなどで培った人脈を通じて、関係機関からの情報収集、今後の支援に向けての調査やカウンターパートおよびロジスティックの確保を開始します。
 フィリピン政府の外国からの緊急医療支援に対する対応は現時点では消極的であり、国内の対応の遅れから、今後低階級層、及び避難生活を余儀なくされている方々の生活環境の悪化に伴う感染症の増加が危惧されます。
マニラは、平常より乳幼児の下痢症、デング熱、レプトスピラ症の流行地であり、洪水後にはこれらの疾患が急増する事が予想されています。調査チームの報告次第では、今後1ヶ月程度の医療支援を早急に検討していきたいと思っております。
 (注釈)デング熱: 水たまりを繁殖場所にする蚊が媒介するウィルス生疾患・レプトスピラ:鼠等の屎尿で汚染された土壌により経口的にヒトに感染する細菌性疾患

フィリピン台風ケッツアーナ水害被災者医療支援活動寄付金御礼(2009年11月)

フィリピン被災者支援活動への募金にご協力頂きまして誠にありがとうございました。
ジャパン・プラットフォームからの助成金のほかに企業および個人の皆様より、合計¥1,714,377のご寄付を賜りました。
これにより、HuMAはマニラ首都圏保健局に薬品および医療機器の寄付などをいたしました。 皆様のご支援に心より御礼申し上げます。
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フィリピン台風ケッツアーナ水害被災者医療支援報告

速報


2009年Oct,30(金) HuMA医療チーム最終メンバーの菅村医師と林ロジが帰国しました。これにて、HuMAフィリピン医療ミッションは正式に終了いたしました。ご支援ご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました。
 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。 ★レポートへ
Oct,29(木)  昨日完成した最終報告書を持って菅村医師、林ロジがフィリピン首都圏保健局やほか現地機関をまわり、明日の帰国の挨拶と約1ヶ月間のHuMAの医療活動報告を行いました。
 曽我部看護師が帰国しました。
Oct,28(水)  医療活動は昨日で終了しましたが、帰国日の30日までチームは現地機関に提出する最終報告書の準備などで大忙しです。
Oct,27(火) 今日はHuMAフィリピン医療活動最後の日です。 昨日と同じMarikina CityTumanaバランガイのAmpalaya通り, Tumana Day Care CenterそしてOkra通りの3箇所にて、ドキシサイクリンおよびビタミンAを合計640人に予防投与しました。★レポートへ
  前川医師と中井看護師が本日帰国しました。
Oct,26(月) HuMAフィリピン医療支援もあと4日となりました。昨日日曜日はチームは休日を返上して、現地の機関に提出する活動報告書の準備をしました。本日26日、HuMAはフィリピン首都圏保健局にドキシサイクリンを寄付しました。盛大な供与式が行われ、その後、 レプトスピラのハイリスク地域であるMarikina Cityに配布に行きました。★レポートへ
Oct,24(土) 教会のミッションに参加。Pasig CityのPinagbuhatanというバランガイで診療をしました。★レポートへ  
Oct,23(金) マニラ首都圏保健局と共に、Marikina CityのTumanaバランガイにて、ドキシサイクリンを投与しました。★レポートへ  
 永井看護師が帰国しました。曽我部留美氷看護師がマニラに到着しました。
Oct,22(木) 本日もマニラ首都圏保健局と共に、Montinlupa CityのBuli小学校にて診療を行いました。診療数は150人にも上りました。★レポートへ
Oct,21(水) Montinlupa CityのBuli小学校にて診療しました。一つの教室に15家族55人ほどが住んでいる避難所です。★レポートへ
Oct,20(火) Pasig CityのKapitolyoバランガイの避難所に診療に行きました。ここでは302の家族が避難しています。ULTRAよりは多少小さいとのことです。診療は14:30まで行い、その後16:00よりクラスターミーティングに参加しました。★レポートへ
Oct,19(月) Marikina CityのMalandayバランガイにて、レプトスピラ予防のためのテトラサイクリン配布に協力しました。Marikinaには16のバランガイがあり、その中の3つでレプトスピラが発生がしているそうです。感染予防への貢献を行った一日でした。★レポートへ
Oct,18(日)  マニラ首都圏保健局(DoH-NCR)が休みであり、医療機器追加購入(血圧計、鼓膜体 温計)をしました。また、北部に駐在の日赤のフィリピン 派遣者からの北部地域の被災情報や、昨日一緒に活動したDoH-NCRのDr.Rosarioと会うなど情報収集につとめました。
 WHOからの情報で、今回の台風RAMILではメトロマニアには被害は生じそうにないので、北部地域への活動拠点の移動についてDoH-NCRやHuMAチームメンバーと検討中です。WHOやDoH-NCRの意図や台風の進路およびスピードも考慮し慎重に検討する予定です。
 渡邉ロジが帰国しました。
Oct,17(土) マニラ首都圏保健局チームと共に、Quezon CityのGulod Navalichesバランガイの小学校で、一般市民や医療従事者ボランティアと市のMedical Mission/Mass Feeding Programをサポートしました。市会議員の方も訪れ、今後、貧困層エリアの医療もサポートしてもらえたら、とお願いがありました。★レポートへ
 林晴実ロジがマニラに到着しました。
Oct,16(金) マニラ首都圏保健局チームと共に、Muntinlupa CityのBayananバランガイの避難所(小学校の体育館)でモバイルをしました。避難所の周囲は、背の高さほどの水が残っており車では近づけず、 まるで島状態です。渡邉ロジはヘルスクラスターミーティングに参加。HuMAの今日までの現地活動報告を行うと共に、報告書の雛形について提案をしました。★レポートへ
Oct,15(木)  初動チームから派遣されていた浅井医師と、武田医師が帰国しました。また、前川聡一医師、中井隆陽看護師がマニラに到着しました。
Oct,14(水) マニラ首都圏保健局チームと共に、昨日のモバイル活動地Cupangの近く、Putatanバランガイの小学校で診療を行いました。周りの水はほとんど引いてましたが、一部水たまりが残っていました。★レポートへ
 高田看護師が帰国しました。
Oct,13(火) マニラ首都圏保健局チームと共に、Muntinlupa Cityのバランガイの一つであるCupangでモバイルクリニックを行いました。避難者数は約300人と若干少ない場所です。避難所の周りはまだ、膝くらいまでの水位でしたが、避難所の床は乾いており、多くの患者(特に子供)が咳を訴えて来院しました。頸部のリンパ節が腫れて、熱発しているような子供もいました。 下痢の患者が少なくない割合でいるので、特に5歳以下の小児を対象に、亜鉛の投与を 開始しました。モバイル後は、浅井医師、渡邉ロジはヘルスクラスターミーティングに出席しました。★レポートへ
 菅村洋治医師がHuMA医療チームに合流するため、日本を出発しました。
Oct,12(月) マニラ首都圏保健局チームと共に、マニラ南東部にあり、Laguna de Bayという大きな湖に面したMuntinlupa CityのTunasanバランガイにモバイルに行きました。深いところでは胸ぐらいまで浸水している地域で、チームはエアマットでこしらえた即席の水上タクシーを利用し、未だ水に浮かぶコミュニティーを訪れ、その中の教会でクリニックを開きました。★レポートへ  ★More Photosへ
Oct,11(日)  マニラ首都圏保健局の休日で診療活動も全て休みの為、HuMAはCamp Aguinaldo内のNDCC(National Disaster Coordination Council)に隣接しているOSOCC(On Site Operation Coorination Center:UNOCHAが派遣しているUNDAC teamが運営している)に情報収集・共有に行きました。
 UNDACと一緒に活動しているMap Action(地図屋) から地図データ(GIS)や地図をいただきました。UNDACと しては、フィリピンの全ての被災地をアセスメント出来るわけではないので、HuMAが活動から得た情報シェアしたいとの申し出があり、我々は協力していく旨を伝えました。
Oct,10(土) HuMA医療チームの最初の活動日です。 我々チームはマニラ首都圏保健局チームと共に、以前HuMA調査チームがアセスメントで訪れたQuezon CityのBagong Silanganというバランガイに派遣されました。★レポートへ
Oct,9(金)  浅井医師は、ヘルスクラスターミーティングに参加。フィリピン首都圏保健局の報告によると、未だに手が回っていない避難所が存在し、 十分にアセスメント出来ていないため実情を把握できていない 部分があるそうです。クラスターミーティングの出席により、HuMAは国際救援団体として認識されました。
 本日、JPFよりフィリピン台風ケッツアーナ水害被災者支援活動の承認がおりました。これにて、HuMAは、フィリピン医療支援を10月30日まで行うことになりました。武田多一医師、高田洋介看護師、永井 佐江子看護師、渡邉さやかロジが、マニラへ出発しました。
Oct,8(木)  MoU協議をマニラ首都圏保健局(DoH-NCR)と行いました。9日から派遣されるHuMA医療チームは、今後、DoH-NCRと共に診療活動を行うことが決定しました。
Oct,7 (水) チームは二手に分かれて、マニラ首都圏保健局(DoH-NCR)のモバイルクリニックに参加しました。浅井医師は、Pasig Cityのコマンドポストをパブリックヘルスチームとともにたずね、災害時の麻疹予防対策の視察、長谷川医師は、スポーツコンプレックス-体育館のようなもの(ULTRA)を視察しました。 HuMAはDoH-NCRのトップと、今後も医療活動を一緒に行う方向で話し合いを進めています。★レポートへ
Oct,5(月)  ICAN事務所及びサイト訪問をしました。サイトがマニラ首都圏内であり、マニラ首都圏保健局の関係が上手く行っているので、ここでもチームが活動できる可能性があります。 災害によるあらたな問題が出ていないかを調査しました。
 鈴木ロジが帰国しました。
Oct,4 (日) マニラ首都圏保健局のアテンドで、調査チームはPasigとQuezon Cityの被災現地と避難所の視察に行きました。懸念された下痢症などの水系感染症は急増はしていませんでした。しかし充分に手が届いていない避難所を巡回診療する必要性はまだありそうです。また学校の再開のため、人々が避難所から半壊の自宅に帰らざるを得なくなっており、コミュニティレベルでの巡回診療など医療ニーズは高そうです。★レポートへ
 JPFからフィリピン調査プロジェクトの承認が8日までおりました。
Oct,3(土)  被災地へ調査に行く予定でしたが、次の台風ルソン(17号)のため中止。死者行方不明者は300名を超え、未だにおよそ60万人が避難生活をしているようです。さらに災害が拡大することが懸念されます。本日、チームは午前中はUNOCHAのオフィスで情報収集をし、夜にはフィリピン首都圏保健局の責任者と会談をしました。700箇所以上もある避難所全てに手がまわらないとのことで協力の御願いがありました。
 調査チームは明日、QuezonとPasig Cityを保健省の同行で視察することになりました。
Oct,2(金) 浅井医師、長谷川医師、鈴木ロジの調査チームが、マニラに到着しフィリピン赤十字や他NGO機関で聞き取り調査を行いました。現在、500箇所以上にもおよぶ避難所の医療体制を、マニラ首都圏保健局とフィリピン赤十字の医療班でカバーしていますが、支援が届いていない避難所もありそうです。★レポートへ

UPDATES!!

医療チーム(浅井悌・武田多一・高田洋介・永井佐江子・渡邉さやか)活動レポート
2009フィリピン台風ケッツアーナ被災者医療支援

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 フィリピン首都圏保健局(DoHーNCR)が担当しているモバイルクリニックは多数あり、そのうちの2つを、浅井、長谷川両医師が各自視察を行った。 1) 浅井医師:EPIのメンバーと共にPasig Cityのコマンドポストへ […]

調査チーム(浅井悌・長谷川泰三・鈴木健介)活動レポート
2009フィリピン台風ケッツアーナ被災者医療支援

 朝よりフィリピン首都圏保健局(DoH-NCR)の同行でPasigおよびQuezon Cityへ。いずれも調査の対象はCityレベルではなく、バランガイレベル(*)であった。 (*)フィリピンの地方自治は、①州②市・町③ […]

調査チーム(浅井悌・長谷川泰三・鈴木健介)活動レポート
2009フィリピン台風ケッツアーナ被災者医療支援

2009年10月2日(金)  マニラに午後到着。雨。ドライバー&通訳と合流し、聞き取り調査を開始する。 接触団体は本日は、フィリピン赤十字とSALT(特定非営利活動法人ソルト・パヤタス)の2つ。I-CAN(アジア日本相互 […]

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