活動報告

調査チーム(浅井悌・長谷川泰三・鈴木健介)活動レポート

 朝よりフィリピン首都圏保健局(DoH-NCR)の同行でPasigおよびQuezon Cityへ。いずれも調査の対象はCityレベルではなく、バランガイレベル(*)であった。
(*)フィリピンの地方自治は、①州②市・町③バランガイの三層で構成されています。バランガイは最小の地方自治体単位です。
1) Pasig City, バランガイ(BRGY) San Joaquinへ
人口18,298人、8村(2,236世帯)
・シェルターについて:2つの避難所がある。一つは小学校(140世帯)で、もう一つは高校にて(60世帯)。一つの教室サイズの部屋を2-30人が使用している。
・水と衛生について:生活水、安全な飲料水は定期的に供与されている。シャワーや水洗トイレなどもある。
・食料:供給されているが充分ではない
・Health:死亡者数や疾病は洪水後の上昇は見られない。ヘルスセンターの患者に関しても同様。現状を維持するために、週数回の巡回診療の必要性が考えられる。保健省は一日およそ150人の患者を担当している。1-5歳の児童には保健省によるワクチン接種のキャンペーンが行われた。主に熱、咳、痛み、水虫の症状が訴えられている。外傷はあまり見られない。
・メンタルヘルス:子供達には笑顔が見られる。ソーシャルワーカーが配置されている。
・セキュリティ:安全。

2) Quzon City BRGY. Bagang Silangan
状況はほとんどPasig Cityと変わらないが、人口はこちらの方が圧倒的に多く、また全壊した家屋が近隣に沢山ある地域。4つの避難所に、400以上の世帯、2,059人が暮らしている。
小学校を避難所としている所は、子供たちの精神的ケアを考慮してか授業を開始するとのこと。同時に半壊している自宅に帰宅させられることも予想され、今よりも衛生上劣る場所での生活を余儀なくされそうである。

(写真)バランガイの民家:中央の屋根の上にバナナの木が漂着している。それほど水位が高かったという事である。

バランガイの民家