活動報告

本隊活動場所の決定に至った経緯につきまして

このたびは本医療支援に関して、皆様のご理解ご支援を誠にありがとうございます。寄付にご協力いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。さて、 HuMAは今回のミッションの活動場所をレイテ島オルモック近郊の町、 Merida(メリダ)に決定し、 24日に一次隊が現地に向けて出発する運びとなりました。セブで1泊し、順調にいけば25日にMeridaに入り活動を開始する予定です。

今回我々は11月14日より初動調査隊を現地レイテ島Tacloban周辺に派遣し、今後の医療支援活動のニーズ調査、また現地での医療活動の状況等を調査し、次期本隊医療支援活動の必要性のチェックを重点的に行っておりました。 実は今回のサイト決定は、前回2012年のミンダナオ島台風ボーファ被災者医療支援の時より困難でした。

当初は、治安が比較的良く、レイテ島からの避難民も増えている セブ島を第一候補として調査を開始しました。 なるほど、セブ島北部のダメージは強く、いくつかの地域からは HuMAの医療支援を望む声はいただいたものの、初動調査隊の印象では、被害の大きかった地域はすでに 先行する医療支援が入っており、避難民に対する支援も十二分になされているように見受けられたそうです。 このままセブで活動を開始していいのか? 先遣隊の報告してくる内容には、一定の成果は得たものの葛藤があるように見受けられました。

そんなさなか、HuMA会員の一人から情報が入ってきました。 「前回、ボーファで協働したフィリピン保健省ダバオ支局の知己が 今回、レイテ島Ormoc近郊で支援を開始しており、 医療支援団体を探している」との情報です。 急遽、先遣隊がフェリーでレイテに渡りお話をうかがったところ、 レイテの小さな村や町では復興がセブより遅れており、 医療ニーズも未だ高いということがわかりました。 そして、 「前回HuMAがとても貢献してくれた。ついては今回も是非HuMAとともにやっていきたい」 とのコメントをいただいたのです。

ありがたいお話をいただいたものの、当初は悩みました。 治安はどうか?セブからのフェリーの安全は?現地で宿は確保できるのか? しかし、先遣隊が現地に入り評価した結果、Ormoc市周囲の治安は保たれており フェリーも一頃の混雑は幾分緩和されているということがわかりました。 宿の問題が最後に残されましたが、先遣隊が献身的に探し奇跡的にホテルも確保することができ、派遣の準備が整ったというわけです。

国際医療支援はともすると単発的かつ独善的になりがちですが、 今回の流れは、前回のボーファ支援で良い仕事をされた派遣者の努力の賜物であり、 また、ご縁をつないできたこと、つまり継続的な交流が実を結んだ瞬間でありました。 これはある意味、国際医療支援の理想の形の1つと言ってもいいのではないかと思います。

このような流れをつくっていただいたこれまでの会員の皆様の不断の努力に感謝申し上げます。

今回入るMeridaという町はOrmoc市から車で30分くらいの場所であり 今までのところ医療支援は入っていないとのことです。 地元の方のご支持を得て活動が開始できることは本当にありがたいことです。 少しでも多くの被災者の力になれれば幸いです。

ようやく満を持して本隊派遣の段取りとなりました。 先遣隊の評価からは、今回の活動に十分な意義があると確信しています。

これからもこのホームページにて皆様とは情報共有につとめてまいります。 今後とも、変わらぬご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。