お知らせ

平成28年熊本地震被災者医療支援 2016年5月6日

活動日:2016年5月6日
主な活動場所:阿蘇市保健センター、阿蘇西小学校避難所、農村環境改善センター、 阿蘇医療センター

【本日の活動概要】
阿蘇市保健センター、ADRO阿蘇支部での保健医療調整。阿蘇西小学校避難所、農村環境改善センターでの健康相談。阿蘇市災害対策本部会議、阿蘇医療センターADRO会議

●巡回診療について
大分大学チーム、HuMA、ALSO(Advanced Life Support in Obstetricsという周産期の教育コースを展開しているNGOのチーム)が実施している。また保健師5府県16名が、避難所の巡回、全戸家庭訪問の活動を実施している。日本看護協会6名は一の宮小学校、阿蘇西中学校などに常駐し健康相談をおこなっている。保健師による全戸家庭訪問は4月30日より実施しており、5日までに在宅戸数809戸、不在戸数392戸の計91.2%の家庭訪問を完了した。この数日中に100%訪問予定。ADRO阿蘇市分室(新しく配布された組織表の正式名称)の拠点を、定期検診が始まる5月10日までに移動する予定。

・HuMA, ALSO部隊活動
一の宮保健センター保健師の3月末までに母子手帳を交付した全妊産婦の安否、所在確認、状況確認作業を支援し、本日ですべて完了した。さらに現時点における各妊産婦のリスク分類を行い、特にリスクが高いと思われる妊産婦を抽出し、保健師がそれら妊婦に対する保健指導を支援した。また、発災後昨晩まで家の被害のため車中泊を継続している妊婦を2名確認、5月14日以降の二次避難所施設への入所申請について協議した。下肢静脈血栓症(DVT)疑い症状を有する妊婦1名に対して医療機関受診を指導し、阿蘇温泉病院産婦人科を受診することになった。

・大分大学チーム
1 DVT活動
ADRO阿蘇支部でエコノミー症候群予防の啓発について取り決め事項を決定し、ADRO事務局長に提出した。18:30からの阿蘇医療センターADRO会議に阿蘇市分室(HuMA)より周知した。ADRO事務局長より南阿蘇での啓発にも応用したいとの発言をいただいた。大分大学は、阿蘇市でのDVT啓発活動を継続することを確認した。 ADRO阿蘇市分室では、在宅者への応用も行うこととした。車中泊者2名(阿蘇健康センター1名、在宅1名)に対応し、ストッキングを配布した。
2 避難所巡回
阿蘇中学校11時に健康相談1名。同じく阿蘇中学校にて18:30から19:20、避難者は60名程度、熱発、下痢の傷病者なし。DVT対応3名、ストッキング2名。

●2016年熊本地震阿蘇保健センター管轄区3域避難所での支援ナースの就寝時の状況について調査
就寝時間は22時から朝6時頃
寝具は1、2、3ともマット

1)阿蘇一の宮小学校体育館(派遣元看護教会ー埼玉県)
就寝場所は体育館2階(床) 。マットを引いて就寝。周囲に倒壊しそうな物資はない。ガラス窓はある程度距離を置いている。夜間はスクリーンカーテンを使用
2)阿蘇西小学校体育館(派遣元看護教会ー千葉県)
就寝場所は体育館2階(床)。段ボールなどがあり、倒壊の危険はあり。窓にはカーテンがあり夜間は使用している。
3)内牧農協環境改善センター(派遣元看護教会ー大分県)
就寝場所は救護所(カーペット)。ドアはあるが、救護所のため常にオープン

●阿蘇市機関代表者会議(18:00)
自衛隊:入浴支援は阿蘇西小学校を除き5月7日で終了。以降は民間の温泉等で対応する。支援物資等配布も5月7日で終了し、後は市にて対応。
阿蘇市:ライフラインで水道は全地区で開通した。
避難所:一の宮地区3施設(一の宮小体育館、旧古城小学校、かんぽの宿)は5月14日に一の宮体育館に集約される。配食は14日昼食をもって中止する。避難者数は546名(指定526名、自主20名、全日618名)。6日14時の避難所滞在者数179名(5日14時184名、20時247名)
住家被害認定調査状況:全壊92棟、大規模半壊29棟、半壊182棟、現在1,128棟調査済み。

●第21回阿蘇地域災害保健医療復興連絡会議(ADRO)阿蘇医療センター(18:30-20:30)
参加機関:熊本県医療政策課、阿蘇市、阿蘇保健所、阿蘇医療センター、ADRO事務局、南阿蘇担当、 西原村担当、阿蘇市担当(HuMA)、JMAT、ADRO情報分析班、ADRO-ICT、医師会、歯科医師会、日赤、DPAT、阿蘇郡市薬剤師会、JDA-DAT(日本栄養士会災害支援チーム)、JRAT・阿蘇リハビリテーション広域支援センター、消防、警察
1)阿蘇医療センターの診療概要:入院数99、一般外来229、救急外来1、救急車0、ヘリ搬送0、新規入院10、波野診療所19。
2)大阿蘇病院より挨拶、復興し機能も戻りつつあるとのこと。
3)ADRO事務局事務局長より報告
4)各エリアの活動報告(南阿蘇村、阿蘇市(HuMA)、西原村)
5)JMAT
6)各関係機関からの報告依頼事項:阿蘇郡市医師会、阿蘇郡市歯科医師会、日本赤十字社、DPAT、薬剤師会阿蘇郡市支部、熊本県栄養士会、 JRAT・阿蘇地域リハビリテーション広域支援センター、阿蘇消防本部、阿蘇警察署。
7)事務局長より、南阿蘇の一避難所の衛生状態改善の必要があるとの発言があった。
8)事務局より、阿蘇医療センターの衛生資材の在庫状況について。
9)薬剤師より、災害用処方箋の有効期限は3日であることが周知された。

日本看護協会の方とHuMA医師

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