お知らせ

産院からの活動報告

本当に支援というのはあったかいね

被災地の支援は助ける、ではなく、被災者と共に協働することなんだと思いました。
互いに対等に、チームになって、お産の安全のために力を合わせること。
支援者の存在は、いつも共に働く同僚と一緒にいるように温かい。
そのおかげで、みんなの元気も回復しやすくなり、
今日も頑張った、みんなに感謝、明日も負けないように頑張ろうと思えます。

支援とはそういう人の温もりなんだと思う。

HuMAが支援させていただいている病院スタッフからのお声ですが、この産院自体が非常に温かな場所であり、その雰囲気は患者さんも感じられています。先日、不妊治療初診の患者さんが来られました。「被災地で不妊の相談をして良いか迷ったし、もう諦めなさいと言われると思って来たけれど、親身に相談に乗ってくれて嬉しかった」と、患者さんは涙ながらに語られました。被災地の産婦人科の課題がお産だけでなく、あらゆる女性の悩みにも寄り添う病院施設が存在することを示しています。

また、東京から里帰りで分娩に来られた母子が、退院しました。七尾で被災中にこの産院で生まれた女の子に、この地域に由来した名前をつけられたとのことです。被災したこの地のことを大きくなったらこの子に話したい、恵寿病院の皆んなに支えられて生まれた感謝と共に強く育ってほしい、と、言っておられました。

本日はいつもより大きな動きがなく、平穏でした。妊娠中(32週)の助産師さんが骨盤位とのことで、HuMAの産婦人科医が、他の助産師さん達に超音波で児頭の位置や胎児推定体重計測方法を指導しました。また、科長の新井先生から、HuMA産婦人科医が日常的にボランティア講演で全国行脚している「婦人科漫談セミナー」を、医療スタッフにも行ってほしいとの依頼があり、1時間ほど実施しました。消化器内科の先生方、研修医、看護師さん、助産師さんなどが集まり、有意義な時間を共有しました。医療スタッフが少しでもリラックスできる場を提供できていれば嬉しい限りです。

ご自宅も被災して、一日中働いて、やっと帰宅しても片づける元気も暇もない、そんな医療スタッフの方がたくさんおられます。被災された方たちの支えになれるよう、HuMAは今日も活動しています。