お知らせ

平成28年熊本地震被災者医療支援 2016年5月8日

活動日:2016年5月8日
主な活動場所:阿蘇市保健センター、農村環境改善センター、阿蘇医療センター

【本日の活動概要】
阿蘇市保健センターADRO阿蘇支部での保健医療調整、農村環境改善センターでの健康相談を行い、阿蘇市災害対策本部会議、阿蘇医療センターADRO会議に参加した

巡回診療
大分大学チーム、HuMAが実施している、また保健師4府県13名が、避難所の巡回、全戸家庭訪問の活動を実施している。日本看護協会6名が一の宮小、阿蘇西中などに常駐し、健康相談を行っている。保健師による全戸家庭訪問は4月30日より実施しており、7日までに在宅戸数906戸、不在戸数470戸の計1376戸行い104.5%の家庭訪問を完了した。5月8日は狩尾地区300戸を手分けして訪問している。

<HuMA活動>
保健師と共に弾性ストッキング後のフォローアップを内巻、西小園地区で。
避難所集約に伴う二次避難所予定の一の宮体育館と阿蘇第二体育館、阿蘇西小学校に向けての調整を行っている。夜間巡回診療を農村環境改善センターでおこなった。HuMA医師と看護師各1名は18時から阿蘇市機関代表者会議に出席、その後第23回阿蘇地域保健医療復興連絡会議(ADRO)に出席した。

<大分大学チーム活動>
・下肢静脈血栓症(DVT)活動
DVT予防の男性ストッキング配布した被災者の家庭訪問を行った。午前は的石地区の3名を訪問予定であったが、1名は不在であり、不在表を置いた。訪問した1人目は、配布後1回装着していたが、自力でのストッキング着脱が困難でありこの療法はふさわしくないと判断し、継続使用はさせずに足の背屈運動をこまめに行うように指導した。自宅は改修中で避難所生活をしている2人目はストッキング使用は継続できていたが、ストッキング中枢側の端にあたる箇所に線状の発赤を認め、圧迫で消退するのでストッキングの擦れの注意と使用しない時間の確保を指導した。いずれもストッキングによる皮疹や褥瘡は認めなかった。午後は西湯浦の家庭訪問を行った。3名訪問予定であったが1名は不在であり、不在表を置いた。2名は訪問できたが2名ともストッキングは配布されておらず、リストアップの誤りであったと判断した。
・避難所巡回:阿蘇西小学校。18時半から1時間。避難者は30人。嘔吐、下痢の傷病者はいなかった。 

<ALSOチーム活動>
TBSテレビ報道特集の取材を受けた。
*ALSO(Advanced Life Support in Obstetricsという周産期の教育コースを展開しているNGOのチーム

阿蘇市機関代表者会議(18:00)
市より5月8日から9日にかけ雨で24時間最大雨量が80ミリに達する可能性のため注意喚起があった。ライフラインの上水道は市内全域通水したものの、8日も敷地内の水道管破損等により一部の世帯で断水になっている。

・避難所の状況:避難所集約に向け、農村環境改善センター・阿蘇中学校・阿蘇西小学校のアンケート調査を実施。阿蘇小学校については8日夜から実施する。避難者数(配食数)528名(前日648名)。8日14時の指定避難所滞在者数は138名(7日14時105名、20時269名)。災害廃棄物集積状況、仮置き場について。8日から農村公園あぴかにて受け入れ対応する。(畜協跡地と併せ2か所での対応となる)
・自衛隊:入浴支援:阿蘇西小学校での風呂は5月11日に終了し12日に撤収する。
・国交省:10時に上空から被災状況を確認した。阿蘇市から市長、議長、総務部長が搭乗。今後の雨で二次災害の危険があり、梅雨が心配。
・ADRO分室:避難所では生ゴミに蓋をするなど衛生対応を。DVTは大分チームがマニュアル、チェックリストを用いてフォローを継続している。一昨日に ALSOがDVT疑いの妊婦1名を阿蘇温泉病院に受診させたが本人より問題なかったとの報告を受けた。昨夜21時ごろ一の宮小学校のトイレ排水がつまったが、2時間で復旧した。

阿蘇市機関代表者会議(18:00)
阿蘇医療センターにて18時半から20時半まで、HuMAより医師と看護師各1名出席
参加機関:熊本県医療政策課、阿蘇保健所、阿蘇医療センター、ADRO事務局、南阿蘇担当、西原村担当、阿蘇市担当(HuMA二宮宣文)、JMAT、ADRO情報分析班、ADRO-ICT、阿蘇郡市医師会、阿蘇郡市歯科医師会、日本赤十字社、DPAT、阿蘇郡市薬剤師会、JDA-DAT(日本栄養士会災害支援チーム)、JRAT・阿蘇リハビリテーション広域支援センター

1)阿蘇医療センターの診療概要について
2、 各エリア活動報告
・南阿蘇村:一避難所の衛生状態は指導により改善しつつある。
・西原村:山際にあるクリニックは土砂崩れに巻き込まれる危険があるため、診療を手際よく行いできるだけ患者のクリニック滞在時間を減らすように診療している。大雨の日は休診となる。
3) 阿蘇市:(報告者HuMA)
大分大学、HuMAが巡回診療の活動を行っている。保健師4府県13名が避難所の巡回、全戸家庭訪問の活動を実施し継続している。一次避難所を二次避難所(一の宮体育館、阿蘇第二体育館、現在小学生はいない阿蘇西小学校)へ集約するため準備やアンケート調査を進めている。避難所にハエの発生を防ぐため生ゴミにふたをするなど衛生指導の継続が必要。大分大学のDVTアフターフォローアップを継続している。一昨日ALSOがDVT疑いの妊婦1名を阿蘇温泉病院に受診させたが、ご本人より問題なかったと報告があった。

他、ADRO事務局より報告があり、日本集団災害医学会から派遣されている6名は5月9日に交代するとのこと。

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