お知らせ

救護所と産院からの報告です(2/25)

珠洲市の救護所では、現在は急性期の医療需要が収束しつつある状況ですが、それでもなお、日中や夜間を問わず患者が相談に訪れています。夜間に右手の軽い麻痺やふらつきを経験した高齢者が、朝になっても症状が改善しないことに不安を感じ、そのため保健師に相談しました。保健師はHuMAに連絡し、診察の結果、バイタルサインは安定しており、麻痺の兆候は見られませんでした。しかし、患者の安全を考慮し、症状の原因を確認するために医療センターを受診することを勧めました。患者さんは、頻繁なトイレ訪問が不安で、飲水の抑制を行っている様子が見受けられました。また、他にも、正常な血圧値でも不安が強く現れている方がおり、お話をしっかりと聞き、経過を観察する必要がありました。地震の記憶が強く残っている患者もおり、その光景が思い出されることで不安が強くなり来院された方もいます。

 

 

七尾市の産院支援では、助産師を派遣しています。入院中の妊婦さんたちは夜間も十分な休息がとれており、その様子からは穏やかな表情がうかがえます。師長やスタッフからの報告では、今回の災害がなければHuMAや他の支援団体についての情報、そしてこのような支援方法があることについて知ることができなかったとのことです。また、支援者との交流を通じて、自らの災害体験を共有する良い機会となり、他の医療機関での取り組みについても知ることができたと述べられていました。

「私自身、今回の経験から学びがあり、被災した状況でも医療に尽力しているスタッフたちの想いを周囲に伝えていきたいと思う。災害に備えてはいたつもりであったが、今回の出来事は再び災害に対する考えを見直す機会となった。私はこれを”ピンチはチャンス”と捉え、後ろ向きになることなく、気持ちを奮い立たせてこれからも前向きに頑張っていこうと思います。」そのような師長の言葉に胸が熱くなりました。