After Action Review of FMTs in response to Super Typhoon Yolanda(Haiyan)
報告書
2014年8月12-13日・フィリピン共和国マニラ
【活動概要】
このたびフィリピン共和国保健省(DOH)および世界保健機構(WHO)主催のForeign Medical Teams (FMTs) 総括会議「After Action Review of FMTs in response to Super Typhoon Yolanda (Haiyan)」がマニラにて開催されました(参加者約60名)。本会議には、2013年11月に発生した台風30号災害に対して医療支援に関わったフィリピン国内外の医療チーム、外国政府機関、フィリピン中央政府、地方政府などの関係機関が招待され、HuMAからは医師1名、看護師1名が出席しました。
HuMAは発災後早期に中央政府レベルの調整会議に参加し、海外支援チームとして登録を行い、医療活動中もOrmoc地域のクラスターミーティングに随時参加しました。また撤退時にはHuMA独自の活動報告書のみならず、保健省様式の撤収報告書を提出し、撤退後もアンケート調査に協力しました。このような国際基準や調整の仕組みを尊重した活動を行ったことが総合評価され、今回のAfter Action Reviewへの招待に繋がったのだと思われます。
当会議の大半はワークショップに費やされました。3つのグループに分かれ、FMTの派遣準備から出国までのプロセスを9つのステップに分け、ステップ毎に「できたこと/よかった事」「できなかったこと/改善していくべき事」について自由に意見を書き出し集約する、というものでした。ワークショップの中で、HuMAからは、チーム登録を行う仕組みがWHOとOCHAとさらにはDOHで存在し重複しているがその情報が共有されていないこと、またFMTの活動報告の提出先が被災現場地域と中央政府(WHO/DOH)と複数あることに対する問題点などを指摘しました。
今回の台風災害で、WHOは比較的大きな都市の被害状況は把握しており、大型の医療チームの活動調整は積極的になされていましたが、規模の小さな町の細かなニーズ情報までは把握が難しく、HuMAのような機動性の高い少人数で構成されているタイプのチームの活動調整までは十分にできていなかったように思います。このような状況を鑑みると、HuMAは今後も既存の調整機構を尊重しながらも、独自で適切な活動地を探す活動をしていく必要があると思いました。
この会議/ワークショップの結果は、数カ月のうちに保健省の報告書にまとめられ、今後のフィリピンにおける外国医療チーム受け入れ方針の策定に使われる予定です。
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