2015年4月10日・バヌアツEfate島Port Vila・Imere・他、島北部の地域
【本日の活動概要】
診療部隊は、Imere巡回診療、VCHのER診療を行った。公衆衛生部隊は、北エファテの4つの小学校にて、健康教育と学校保健アセスメントを実施した。
【診療組】
Imereでの巡回診療。Imereは一次隊が一度診療を行っている場所で、今回が2回目であった。本日は午前中のみの診療で、20人ほどの患者の診療を行った。 サイクロン後に倒れた木が足にささり負傷した15歳男児の創部が感染し、蜂窩織炎となって下腿部が腫れていたため処置を行った。ほかにはImereでは創傷処置の患者は少なく、咳や鼻水などの感冒症状を訴える患者が多数であった。 ここのhealth centerの看護師達も熱心で、処置の介助や患者への説明を一緒に手伝ってくれた。
Tanna島産科チームは午後に出発するはずであったが欠航となり、明日出発することになった。
二次隊は明日日本へ向けて出発となるため、Paunangis health centerの看護師Matthew氏に挨拶に行った。 HuMAの活動に協力してくれた事を伝えると、Matthew氏は、今まで巡回が出来ていなかったが、今回一緒にまわることが出来て大変感謝しているとのことであった。
Vila Central HospitalのER診療には、日勤、準夜勤に医師2人が参加した。午前中と夕方はやはり患者が多く受診し、縫合処置やルート確保など、サポートできることはなんでも行った。病院支援という、巡回診療とは異なる活動を経験できるのはとても貴重であった。
屈強な男性を診察するHuMA医師 | 聞き取り調査でわかることがたくさんあります |
ImereのHCスタッフと。感謝状を贈呈しました | Paunangisu HC看護師と二次隊。また会いましょう |
 | VCH ERの観察室 |
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【公衆衛生組】
朝8時から、ノースエファテのManua小学校にて1-8学年の小学生に対して、Information Education Communication(IEC)パッケージやDVDを用いて健康教育を実施。水衛生や清潔については学校の先生が説明、手洗いとデモンストレーションはShefa州保健事務所JICAボランティアが下痢症の説明を、ORSのデモンストレーションについてはHuMA医師が実施。
9時半からTakara小学校にて、校長先生に対してIECパッケージと保健省作成の主要保健メッセージを配布し、サイクロン後下痢症や皮膚感染症が増加傾向であり、生徒に対してIECパッケージに基いて健康教育を実施するように依頼。また、学校保健アセスメントを教育省JICAボランティアと共に実施。水衛生状況や健康教育の実施状況等を確認し、適切なアドバイスを行った。またTakara村の教職員と話をした。「一番近いヘルスセンターに行くのに車がないため歩いて1時間ぐらいかかってしまう。生徒たちはよくケガをするが、遠いし親も学校に行かせたいから処置がされないまま過ごしている子がたくさんいる。応急手当の仕方を教えてもらえれば助かる。」First aidの教育という形での関わりも必要と感じた。
次にTanoliu小学校にて、同様にIECパッケージと保健省作成の主要保健メッセージを配布・説明、学校保健アセスメントを実施。
11時頃から、Roau小学校にて、IECパッケージやDVDを用いて健康教育を実施。水衛生や清潔については学校の先生が説明、手洗いとデモンストレーションはShefa州保健事務所JICAボランティアが、下痢症の説明についてはHuMA医師が実施。
Manua school。みんな興味津々 | パンフレット、しっかり見てくれてます |
JICAボランティアと昼食後、保健省・WHOのIEC working groupの関係者に対して、北エファテでの健康教育の実施状況について報告。また、1000冊のIECパッケージ寄付の場に現地の主要新聞社であるデイリーポストの記者を呼ぶように保健省のJacques氏とアレンジした。
15時より保健省及びWHO関係者への挨拶まわりを行い、引き続き三次隊がバヌアツで活動を続けるため、保健クラスターと連携していけるよう依頼。
18時より、Tanna島でのマラリアの調査から戻ったばかりの大阪市立大学寄生虫学教授と面談。現時点ではマラリアのアウトブレークは無いが、これから数ヶ月で再発生するリスクがあること、Tanna島の医療事情が依然悪い状況であり、北部などアクセスができない地域も残っているとの説明があった。
明日から三次隊のみとなるが、明日はLelepa島で最後の巡回診療と、Tanna島にて産科診療を行う2チームで活動予定。