お知らせ

2015ネパール中部地震被災者医療支援 2015年5月27日

2015年5月27日・ネパール連邦民主共和国 Sindhupalchok郡のRamche

【本日の活動概要】
RamcheのPrimary Health Centerで診療活動を行った。

晴れ。連日の夜間雷雨があったが、朝は晴れており暑い日が継続している。

本日診療サイトには前々日を上回る94名の患者来訪があったが、受付から治療までの診療体制に現地スタッフ・HuMAともに慣れてきたこともあり、大きなトラブルなくこなすことができた。

本日の診療では
 1) 震災後二例目となる経膣分娩があった。診療スペースから少し奥まった建物の中で無事男児が誕生した。分娩中、現地スタッフから依頼がありVSCAN(小型の超音波診断装置)を使用し胎児の状態を把握した。
 2) 当Primary Health Center(PHC)かかりつけの妊婦の定期検診で、VSCANを用いて胎児心拍を確認した。
 3) 診療終了後、現地を出発する直前にCPAの搬入があり共同で対処したが、残念ながら目撃のない心停止で発見から既に時間経過していたこともあって、積極的蘇生の適応ではないことを合意し死亡確認した。このときもVSCANを用いて心停止そのものの確認や、心嚢液や胸水覆水貯留のないことを確認した。

以上のようにVSCANの活躍は特筆できる。

諸問題として、現地医師が倒壊しかかった建物の廊下でグラウンドシートのような寝具で毎日寝ていることや、休むことなく診療を行っていることを目の当たりにして、何とかスタッフの休息が取れないものかと考えさせられる。

なお診療終了後、現地医師と話し合ったが、彼らはより長い救援活動を強く望んでおり、また残った医薬品等をdonationとして受け入れする意向があることを確認した。ホテルで三次隊と合流、業務の申し送りを行った。

本日の分娩が行われた建物の外観。 この倒壊の危険がある建物の廊下で、現地医師三名就寝している。