2015年5月14日・ネパール連邦民主共和国カトマンズ市ドゥリケル町
【本日の活動概要】
カトマンズ盆地内のドゥリケル町で被害状況を調査した。
ネパール国政府の保健省で災害医療の指揮を執っておられるカーキ先生と被害と支援の状況について話し合った。4月25日の地震に加えて5月12日の余震があり、緊急に対応を要する地区が増えたり支援者に被害が出たりで保健省は多忙を極めていた。被災地のニーズと様々な支援の申し出とを上手くマッチングするのは大変な作業だということであった。
首都カトマンズでも各被災地区でも多数の保健医療従事者が災害への対応を行っている。最初の地震から休み無く働き続けて二週間が経過し、更に地震が起こって更に働き続けなければならない状況である。外国からの医療支援チームは遅かれ早かれ帰国して居なくなるので、その後は地元の保健医療従事者が対応を続けなければならないが、地域の保健医療システムを回復復興の軌道に乗せるには、スタッフを疲労から回復させ損壊した保健医療施設を再建するという道筋を作らなければならず、数週間から数年以上に亘って支援が必要になると見込まれる。
保健医療へのアクセスはコミュニティに最低限必要な基本的資源であり、地震で損壊した保健医療施設を建て直すことは優先順位が高い急務である。しかし損壊した保健医療施設があまりにも多く、どこから手を付けて良いのか分からないのが現状である。
午後はカトマンズ市街から東へ伸びるハイウエイを車で走り、古い街道沿いの町ドゥリケルまで行って被災状況を確認した。やはり全壊・半壊の家屋が続き、空き地や道路脇にテントや仮設小屋が出来ていた。このハイウエイカトマンズからチベットに続く基幹道路は、カトマンズ周辺では地震損壊による通行止め等は無く道路脇家屋損壊現場でも瓦礫は片付けられ、自動車・トラック・バイク・歩行者・犬・牛などで賑わっていた。物資や人員を乗せた支援車両も多く見かけた。
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