活動日:2017年12月16日
活動場所:ハキンパラ難民キャンプ 簡易診療所
【本日の活動概要】
DCHT簡易診療所での全患者数283名で、そのうちHuMAが一緒に診察した患者数は141名でした。皮膚疾患の二次感染などが多く、創部を洗う際「泡ハンドソープ」等が使い易く役立ちます。医師からの指示下、現地ヘルスアシスタントとHuMA看護師がペアで洗浄、処置を行いました。
昨日の夕方、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)の方が到着し、朝一緒にキャンプ地に向かいました。今日は戦勝記念日で、国民の皆さんは国旗と同じ緑の布に赤い日の丸がデザインされた鉢巻を巻いて、いろんな集会に出かけていました。巡回診療所に立ち寄り、ダッカコミュニティ・ホスピタルトラスト(DCHT)のメンバーと戦勝記念の写真撮影を行ってから、いつもの簡易診療所に向かいました。
本日も上気道感染の乳幼児や小児などが多くみられました。水様性下痢の乳幼児も多い中、赤痢を疑う血便の子供も数名認めました。また、皮膚疾患も多く、特に足のちょっとした傷からの感染が重症化した子供が多数います。本日は、抗菌剤点滴治療ができる医療機関に搬送となった子供もいました。感染した皮膚の洗浄などは、DCHTの公衆衛生・統計の責任者であり診療助手でもあるBiplo氏が適切に行ってくれます。患者の傷を診察した後、HuMA看護師に日本語で処置内容を伝えると、彼女とBiplob氏が、子供のちょっとした傷からかなり汚い傷まで、洗浄、感染源の除去、消毒まで適切に行ってくれます。おかげで医師たちは、大勢詰めかけてくる患者の診療に集中できます。DCHTのスタッフとの協働の診療もだいぶ慣れてきて、お互いが気持ちよく診療できていると感じます。
診療所ではスペースの問題に苦労しています。タープによる日よけを作りましたが、午後になると日が診療所の中に入ってきて、患者は診療している私たち医師の周りに詰め寄ってきます。また処置している机との仕切りもないため、女性の上半身の診察には苦労します。今日は、ホテルでビニール袋とテープで作成した大きな目隠しを使って女性の上半身の診察を行いました。今の簡易診療所から10分くらい歩いた丘の上に、1月には診療所が建設予定ですが、それまでの間でも患者が少しでも快適に診療を受けられることが大切です。狭いスペースで、患者のプライベートに考慮した少しでも快適な診察環境をつくれるよう、PWJとDCHTスタッフと話し合いを行いました。
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患者の処置をするDCHTスタッフ | パーティションがないため、日本から持参した ビニール袋をテープで結合させ、シートを作成。 奥でHuMA医師が、乳腺炎の女性患者の診察を している。 |