発災から時間が経過し、救急搬送の数も少しずつ減少していますが、まだまだ様々なケアが必要な方が存在しています。感染症発生も全くゼロではありません。HuMAは夜間診療を続けていますが、ニーズはまだあるようで、訪れる方がおられます。
避難所や自宅避難者往診など、巡回診療も続けています。本日は12か所回りました。
自宅避難される方々は、それぞれ理由があります。津波に見舞われたご夫婦を本日も訪ねました。ポータブルトイレ移動にも夫の介助を必要としていますが、夫も高齢で、共に転倒するリスクが高く心配です。しかし、避難所生活はやはり困難ということで、自宅を離れるつもりはないと拒否されています。夫は妻の意向に従い妻を支えるつもりとのことでした。また、同じく津波に見舞われた方で、かなり目が不自由ではありますが、ご家族の仏壇から離れたくないと自宅におられる方もいます。近所や遠方におられるご家族、保健師チームと共に訪問し、情報共有を常におこなっています。
震災後は介護サービスが利用できず、避難所や自宅にとどまる方々がいます。入浴が難しい、ずっと入れていない、そんな声も届きます。自宅の安全性について評価がまだされていないらしく、夜自宅で過ごすことに不安があるためずっと車中泊をしている方もいます。
携帯が壊れたとの認識で誰とも連絡が取れなかった方がいました。本日訪問し、実際は携帯の電源が入っていなかっただけと判明しました。普段なら当たり前に気づくことでも、震災の最中、このようなことは起こっても不思議ではありません。感冒症状や切創の被覆材の交換のような医療に関わらず、どんな小さなことも見逃さないよう、保健師チームと共に支援を進めていきます。
独居高齢者宅を訪れる | 保健師チームと、避難所の情報交換と今後の計画について調整会議を行う |