支援活動 2005スマトラ島沖地震・津波災害 緊急医療支援

このたびのスマトラ沖大地震・津波はインド洋一帯の各国に深刻な被害を生じさせました。当NPO災害人道医療支援会(HuMA)はスマトラ沖大地震・津波の被災地に対し、救援医療チームの派遣を決定しました。今回の災害に対して、当会メンバー26名が日本政府の国際緊急援助隊医療チームの隊員として被災地に派遣されました。が、発生から6週間あまりが経過し、被災地で必要とされる医療ニーズも変わりつつあります。HuMAでは、メンバーの活動経験を踏まえた上で、スリランカ・アンパーラ県において緊急援助から復旧への橋渡しの医療協力を行います。

派遣先: スリランカ アンパーラ県(地図参照)
期 間: 2005年1月13日~2月20日 (状況次第で延長)
派遣予定スタッフ:
1. 島田 靖 医師(日本医大多摩永山病院)、中平 伸 医師(大阪大学病態制御外科学-第二外科) 1月13日 派遣
2. 石井美恵子 看護師(北里看護大学修士課程)、桜井睦子 看護師(HuMA登録看護師) 1月16日 派遣
3. 松阪正訓 医師(中河内救命救急センター) 1月22日 派遣
4. 打出啓二 医師(那智勝浦町立温泉病院)、中村雅彦 医師(兵庫県災害医療センター)、小野千由 看護師(兵庫県災害医療センター) 1月31日 派遣
5. 島田靖(医師)、赤尾弥香(医師)、林晴実(看護師) 2月7日 派遣

このたびのスマトラ沖大地震・津波はインド洋一帯の各国に深刻な被害を生じさせました。日本政府は国際緊急援助隊医療チームをスリランカ、モルディブ、タイ、インドネシアの各国に派遣しましたが、モルディブとタイからはすでに撤退しました。スリランカとインドネシアには医療チーム二次隊が派遣されましたが、すでに活動を終了しました。
スリランカでの国際緊急援助隊医療チームが活動していたサイトはHuMAがノースウェストメディカルチームと共同で診療活動を引き継いでおります。現地からの情報によりますと、急性期が過ぎたものの、スリランカのアンパーラ県カルモネイ地区では、依然として医療体制は回復してはおらず、避難所付近ではまだ医療ニーズがある様子です。HuMAはジャパンプラットフォームからの助成金と自己資金により、今後も診療活動を継続するとともに、感染症の臨床疫学調査を実施します。また、疫学調査結果は現地に報告し、現地での感染症予防対策に役立てるようにします。

スリランカ津波災害緊急医療支援活動寄付金の御礼

スリランカ津波災害緊急医療支援活動への募金にご協力頂きまして誠にありがとうございました。
1月から3月末日までに合計¥2,843,336のご寄付を賜りました。皆様のご支援に心より御礼申し上げます。

スリランカ現地レポート
スリランカ現地フォトアルバム

速報

Mar,26 鵜飼理事長と藤井(ロジスティック)が、本日帰国しました。
Mar,20 鵜飼理事長と藤井(ロジスティック)が、心電計の供与と住友化学提供の蚊帳の配布のためスリランカに出発した。
Feb,21 本日、島田靖(医師)、赤尾弥香(医師)、林晴実(看護師)が無事帰国しました。
Feb,12 本日正午に、中村医師、打出医師、小野看護師3名が無事帰国しました。
Feb,10 1月16日から約4週間派遣されてました石井美恵子看護師が帰国しました。
Feb,8 JMTDRから引き継いだSainthamaruthuエリアでの診療活動は終了となりました。
  島田靖(医師)、赤尾弥香(医師)、林晴実(看護師)がアンパラに入り、チームと合流しました。
Feb,6 松阪正訓(医師)、桜井睦子(看護師)が帰国しました。
Feb,1 打出医師らがアンパラに入りました。
Jan,31 打出啓二 医師(那智勝浦町立温泉病院)、中村雅彦 医師(兵庫県災害医療センター)、小野看千由 看護師(兵庫県災害医療センター)が派遣されました。
Jan,29 島田靖(医師)、中平伸(医師)が帰国しました。
Jan,26 今後は、米国NGOのNorth West Medical Teamと共同で海岸線近くに2ヶ所巡回診療所を設置し、診療を行う予定です。
Jan,25 キャンプ内の患者は少なく、ほとんどの患者さんが近隣や遠くから来ており、キャンプ内のニーズが大分下がったことから25日をもってキャンプ診療所を閉鎖しました。
Jan,24 Kalmunaiの小学校にて診療を行い、60名の患者を診察。
Jan,23 診療日: 1/21の振替診療を行い、80名の患者を診察。
Jan,22 巡回診療日:Kalmunaiの小学校にて再診。現在30名程の患者を診療。午前中は、國井先生、冨尾先生も診療に参加しました。
松阪正訓 医師(大阪府立中河内救命救急センター)をスリランカに派遣しました。
Jan,21 祭日:現地のお祭りの日のため休診。
Sainthamarathu周辺の医療ニーズ、生活環境調査を実施しました。
Jan,20 調査日:近隣の被害調査、巡回診療の準備しました。
Jan,19 診療日:朝9時半~夕方5時まで診療。100名強の患者さんを診療しました。
Jan,18 巡回診療日:Kalmunai地方のアルハンブラ(町の名前)にある小学校を訪問。現在避難民150名程が生活を営 んでいる。患者38名を診療。主に、風邪、不安、皮膚疾患の患者を多く認めました。
夕方、石井・桜井・國井先生以外のメンバー4名がアンパーラ到着しました。
Jan,17 診療開始:87名を診療しました。
Jan,16 石井美恵子 看護師(北里看護大学修士課程)、桜井睦子 看護師(HuMA登録看護師)をスリランカ・アンパーラに派遣しました。
Jan,13 島田 靖 医師(日本医大多摩永山病院)、中平 伸 医師(大阪大学病態制御外科学-第二外科)をスリランカ・アンパーラに派遣しました。
Jan, 6 HuMAではスリランカに対して援助チームを派遣することを決定しました。JICA緊急援助隊による診療活動のフォローアップ、感染症対策などの公衆衛生活動を展開する予定です。
Jan. 5 現在までに、JICA国際緊急援助隊医療チームはスリランカ、インドネシア、タイ、モルジブの4カ国に6チームが派遣されています。これらすべてのチームにHuMA会員が参加しています。HuMAではこれらの会員、JICA緊急援助隊事務局と協力して情報収集を行っています。

スリランカ津波被災地訪問レポート

鵜飼 卓(NPO「HuMA」理事長)

2005年3月20日から7日間、スマトラ島沖地震津波災害の被災地スリランカのアンパラ県を中心に藤井さやかさんと駆け足の旅をしてきました。三つの目的がありました。その第一は、HuMAが約2ヶ月間救援医療活動を行なったときに提案された医療復興支援としての医療機器(心電計)の提供で、第二は防虫剤蚊帳(住友化学株式会社提供オリセットネット)を病院に配布すること、そして第三はHuMAの活動に触発された現地カウンターパートの方々が同様趣旨のNGOをスリランカで立ち上げるという話の側面支援でした。
被災地に足を踏み入れると、被災後三ヶ月経ってもまだ海岸から50~70メートルくらいは瓦礫の山でした。砂浜のすぐ近くまで貧困層の人々の住居が密集していたようで、その中にあった病院や学校もベッドや机が砂に埋もれて無残な姿を残しており、病院の天井近くに津波の高さを示す水の跡が残っています。
砂浜には無数のこんもりと盛り上がった砂山が作られ、その上に白い布を結んだ棒切れが1本立てられています。どこの誰とも分からぬご遺体の新しいお墓です。しかし、海岸線から100ほど内陸に入るとまるで何事も無かったような家並みが続いており、商店や役所なども普通に開いています。つまり、大変海岸沿いの広い範囲の大災害に違いはないけれど、町全体が無茶苦茶になった阪神大震災とは一味違う災害であったといえるようです。
3日間で22ヵ所もの病院を巡ってきました。そして必要だと思われるところに心電計や蚊帳の配布をしてきましたが、被災地のある病院では、母親と妹、そして1歳と3歳の子供を一瞬にして失ったという若い医師が、そのつらい心のうちを語ってくれました。
別の田舎の小さな病院を訪れて心電計をお渡しすると、「私は1年半も保健省にこれを要求し続けているのだが、心電計一つさえ何時整備してくれるか分からない。」と、涙ぐんで喜んでいただきました。スリランカの地方の病院はすべて平屋建て、20名~30名の大部屋で、窓もなく鳥も自由にベッドサイドに遊びにくるというおおらかな、自然たっぷりの病院でした。この他、HuMAの活動中にお世話になった方々を表敬訪問し、お礼を述べてきました。また、アルヒラール小学校では、近隣の5つの学校が破壊されたため、2部(入れ替え)授業を行っており、太平洋戦争直後の私の小学生時代の体験と重なりました。この学校は救援医療活動のときに診療場所を提供していただいた学校です。石井恵美子さんの息子さんが通う神奈川県の小学校からいただいた義捐金で、この学校に図書を寄贈しましたが、その図書を書架にしっかりと保管して児童たちに見せていました。
私たちの宿舎の近くに生徒数約40人の小さな小学校がありました。ここはもっとも貧困層の児童達が集まってくる学校だそうで、洗濯したシャツが乾かないので学校に来ない(着替えが無い)子供もいるとの校長先生のお話でした。 このような全体的には貧しく、しかも大災害に遭遇したスリランカの南東部ですが、緑は豊かで、人の心は温かく、子供達の目は澄んで輝いています。この子達に明るい未来があるようにと祈りながら短い旅を終えて帰国しました。

レポート

2月15日  島田 靖
 Asharaff Memorial Hospitalの外来創傷処置室で処置を観察、指導。前回までに行った指導の一部は守られていなかったため再指導を要した。病院の医師ともディスカッション。
 DPDHSのマラリア担当官と会談。蚊帳の供与に関して最終確認。我々の希望として、シングルサイズであること、数量が3200であることからカルモナイの各病院での入院患者にたいして使用して欲しいと伝える。担当者から歓迎を受け、同意をいただく。Agreementにサインをする。
2月14日  島田 靖
 Maruthamunaiの避難民キャンプにて47人の患者を診察。
 先週より地域のキャンプ責任者と約束をしていたが、コンフリクトがあったとのことで準備ができていなかった。責任者も不在。診療所開設を予定していた建物の管理者はニーズはないと言うが、自分たちでテントを回って観察。ス人の病人がいたためテントの間の日陰にテーブルを開いて診療を開始した。周辺からも患者が集まり上記の人数を診察。子供の発熱、皮膚疾患などが多い。津波時の創傷の感染も見られ、数人を病院へ紹介。
2月11日活動報告  島田 靖
 明日より開始予定のSainthamaruthu地区における疫学調査の質問表作成、方法についてディスカッション。診療所データのまとめ。物品供与時の書類等作成。現地への報告書作成準備。 午後より疫学調査のプレテスト、2件の家庭から情報収集。調査票修正。
 JICAクリニックのあったAl Hiral School訪問、校長先生と面会。学校は2月1日から再開、午前中を元々の同校生徒、午後を被災した他校の生徒の時間としている。どちらも生徒は半分ほどしか戻ってきていない。校舎はNGO GOALにより壁のペンキが塗り替えられていて明るくなった印象。後者の二階にはまだ数家族の避難民が居住している。図書室は配置も戻しているが、以前より書籍も非常に少なくあまり利用されていない。OHPなどが教育用に必要だが手に入れられない。同校では音楽、体育の授業もあるが専任の教師がいない、グランドがないなどの理由であまり活発には行われていない様子。
 その後、Maruthamunanai地区のキャンプ責任者からモバイルクリニック開設の要請があったキャンプを訪問。HCRのテントによるキャンプで人口221名、病人、けが人もまだいる、病院へは歩いていける距離ではあるが、病院が非常に込み合っていて、十分なケアを受けていない人も多いとの事。14日月曜日に同地でクリニック開設を約束する。NWのDr.Joeも参加予定。診療所には元々隣にあったprivete clinicを借りる予定。(同clinicはMaruthamunai Hospitalのdirectorが開設しているが、現在は病院が多忙なこと、有料privete clinicは開設しないとの事で休業中。)
2月10日活動報告  島田 靖
Sainthamaruth地区を視察。
疫学調査の予備調査目的。同地域内の街道から海岸に縦断する3本の道を通る。最初の道に関しては徒歩にて視察。海岸近くの全壊した家屋の住民についてもある程度の情報が得られる様子。また、聞き取りによると、家屋の損壊がないような家庭では、浸水したことによる健康被害は感じないが、子供の心理的な影響があるとの話もあった。明日までかけて質問表を作成、本日見た3つの道のうち2,3を選定、1件おきなどのサンプリングによる小口調査を月曜日までに行う予定とする。
診療活動に関しては、明日Maruthamunai地区で要請のある地域を視察予定。ニーズを評価して、必要であれば月曜日にもクリニック開設の予定。まだLTTE幹部殺害の余波があり、カルモナイ中心地域では店舗はみな弔意を示すため閉まっている。DPHSのオフィスも閉まっているため本日のHealth Sector Meetingは中止、来週まで予定せず心電計の供与先確認のために電話にてDr. Nazeelと会談。やはり流された6病院すべてに供与してほしいとの事。供与の方向で準備している旨伝える。コロンボのラルさんと連絡、現在業者に2台しか在庫がないとの事、2月25日になればシンガポールから到着との事。別の業者による仕入れも検討してもらう。明日ラルさんから返事。最低限二台を確保し、チームの滞在中に引き渡すこととしたい。
今後の活動を確認。目標としては16日水曜日までに片付け、レポート作成、各施設への報告を行い、17日にはコロンボに移動、18日金曜日に大使館、JICA、MoH訪問の予定。コロンボでは車両、人件費など各精算も必要。
2月9日活動報告  島田 靖
Report(1)
marthamunanaiのキャンプ側の家を借りて診療活動。同地点では二回目。本日は51名の患者を診察。創傷処置の患者も比較的多いが、継続処置が必要ないか、病院へのアクセスは悪くない。
本日で同地点での診療は終了することを決定。
今後maruthamunanai地区においては、同地域の住民代表から二箇所ほどでの診療の希望あり。NWと共同での診療活動を前提に明日以降視察、ニーズアセスメント、アナウンスの後診療することを検討する。
なお、一昨日LTTEの分派幹部がバティカロアで殺害された。TLLEが本日の商店、学校などの閉鎖による弔意を要求。
アンパーラでは通常と変わりないが、カルモナイにおいては商店は全て閉店していた。また、以前は旗を掲げていなかったLTTE事務所に旗が掲げられていた。これを受けて、本日検討していた島田によるカルモナイ内の再調査、各部署訪問は中止。診療活動の13時過ぎ終了後、速やかにアンパーラに帰還した。ローカルスタッフなどによると、殺害は内部の問題であり、アンパーラ県内における武力衝突などは起こる可能性が非常に低いとのこと。
Report(2) 疫学調査
 JICAがassignされていたsainthamaruthu地域においては、先日MoH担当者との共同視察により診療活動のニーズが消失していることを確認している。 JICA以降の診療活動の評価、現状把握、津波による健康被害の実態の評価のための疫学調査を検討中。地域の海から街道に繋がる道を1-2本抽出。その道沿いの家を2,3件おきに戸口調査することを検討。恒美後二週間単位の各家族員の健康被害を調査することを考えている。準備として世帯巣の確認、アンケート調査の可否を確認する。
2月8日  石井 美恵子
本日、SainthamaruthuエリアのキャンプをMOH、ノースウエストの方とともに回ってきました。仮設住宅はまだ十分に整備されておらず、新たなキャンプはありませんでした。みんなどこで暮らしているのか?現在キャンプといえるのは、以前からの学校の避難所のうちの2箇所だけでした。
Mahmud Ladies Collegeに44世帯、190名が暮らしているそうですが、2週間前にカナダ軍の医療チームが去ってからは、病院へ行っているということでニーズはありませんでした。子供たちもとても元気でした。
Zahira College には、25家族85名が暮らしているそうです。こちらは仮設住宅へ移るように言われているそうですが、仮設ではなくきちんとした家が欲しいということで、今も学校に残っているそうです。こちらも、医療ニーズがあれば病院へ行っているそうで、ニーズはないと判断しました。
3週間前に回った時と比べ、避難民も明らかに減少し、病院へのアクセスも問題ないので、ノースウエスト、MOHと相談し、JMTDRから引き継いだSainthamaruthuエリアでの診療活動は終了となりました
今後、仮設住宅のキャンプができ医療ニーズがあるようであれば、MOHの方が連絡をくださるそうです。
Ashraff病院の創傷処置指導も本日で終了としました。十分な技術とはいきませんが、協力的ナースのおかげで、処置手順、指導内容を壁に張ることができましたし、十分な洗浄と軟膏、クリームを使って創傷をドライにしないこと、ガーゼが滅菌のものになったので、一応ゴールとしました。また、管理を代行しているDr.Ibrahimに、私が行ったことの報告と協力に対する感謝の意を伝え、もし可能なら軟膏を創傷処置室へ供給していただけたらとお願いをしてきました。今後、どうなるかはわかりませんが・・・とりあえず怪我をしている人たちのために、私ができるベストは尽くせたかなということで、、、終了としたいと思います。
 Ashraff病院で対応した津波による死者、患者数、疾病に関するデータは、明日下さるそうです。津波当日は、2000名の傷病者に対し20名の医師らで対応したそうです。このエリアの教育病院は、橋が壊れ転送できなかったのでアンパラへ転送し、重傷度、緊急度によって患者のマネージメントを行ったと話されていました。
 メンタルケアに関しては、被災者のプログラムが立ちあがりましたが、医療従事者に関しては必要性を考えていないようなので、明日、MOHにご挨拶へ行ったときにでも、確認してみようと思っています。
 これから、GA-INGOミーティングです。おそらくさらに閑散としていることでしょう・・・。
2月6日活動報告  石井 美恵子
今日は、現地の病院の医師から依頼されたMaruthamunaiのキャンプでモバイルを行いました。借りる家のかたの都合で午前中だけでしたが、50名の患者さんを診察しました。
疾患は、他のエリアとあまり変わりませんが、やはり創傷患者が多く、次回2月9日(水)にもモバイル診療を行うこととしました。
石井は、途中でashraff病院の創傷外来へ行き、創傷処置の指導に当たってきましたが、なんといっても無資格の技術員さんなので、なかなか指導は大変です。今日で3回目となり、親しくなったナースの手を借り、創傷処置の手順、患者への指導内容を紙に書き、明日までに清書をしてきてくれるそうなので、それを壁に貼る予定です。でも、技術員の方は気のいいおじ様で、彼の自尊感情を高めるような関わりをしたことで、非常に前向きに取り組んでくださっています。
明日は、また石井はashraff病院へ朝早く行き、11時からHuMAメンバー、ノースウエストのDr,Jaw、SainthamaruthaエリアのMOH担当医師Dr.Thaslimaとともに、Sainthamaruthaエリアのキャンプを回り、モバイル診療のニーズを評価してきます。ニーズがなさそうであれば、ローカルの病院に任せ終了の方向へもっていきたいと考えています。また、マラリアオフィサーにもお会いし、蚊帳の件をお話してきます。
2月8日は、Boundaryのモバイルで、ここも評価し、この日をもって終了の方向で考えています。石井は、午後にいろんな担当者の方たちを訪問し、帰国すること、島田先生が戻ってくることをお伝えしてきます。この日の夜に島田チームが到着予定です。
2月9日は、今日行ったMaruthamunaiのキャンプへモバイル診療へ行く予定です。
2月5日 アンパーラにて  石井 美恵子
以前から続けているBoundaryのモバイルクリニックを行いました。政府がランチを配給する式典のようなものと重なったためか、、、患者数は40名ほどで、数だけではなく、受診患者の疾患から考えてもニーズは着実に下がってきているので、次回2月8日にもう一度行って終了にしようかと考えています。アルヒラールのクリニックから継続フォローしていたギプスを巻いた14歳の男の子の傷が閉じ、創傷処置効果が見れてうれしかったです。また、はじめは無表情だったこの子の笑顔を見ることができメンタル的にも回復してきている様子がわかり感激してしまいました。
 本日、ようやくMOHのSainthamarutheエリア担当責任者、Dr.Thalimaとお会いできました。ローカルの医療サービスが機能しているようなら私たちのモバイルを終了する時期にきているのではないかと考えている旨をお伝えしましたが、私の英語の問題か?彼女もそれを判断する情報がなかったのか?とりあえず、2月7日月曜日に、このエリアのキャンプを一緒に回りましょうということになりました。
 ニーズがありそうであれば、新たなモバイルを始めますし、ローカルの医療で対応可能であれば撤収したいと思います。
 明日の午後にでも、マラリアオフィサーの所へ行って蚊帳の件を相談してきます。
1月24日  ゴール県にて  國井 修
うちのメンバーをいつでも使ってよいとのことでスタンバイさせておきましたが、サイトの患者数はあまり多くなかったようなので、あまりお手伝いできませんでした。私のほうは井戸水、給水飲料水の大腸菌、一般細菌、残留塩素濃度などの検査や、赤痢・コレラなどの下痢症のサーベイ・検査、被災者の質問調査などをしました。井戸水に大腸菌があるのは驚きませんでしたが、給水された飲料水から大腸菌が出たのには驚き、早速、給水をしえいるNGOに連絡をしました。また、サーベイランスでは捕らえられてはいませんでしたが、赤痢疑いが数例あり、今後の流行を防ぐためにも対策を強めないといけないと思いました。これも衛生局に報告し、患者を同定して(治療していなかったため)病院に送りました。
Batticaloaを含めてかなりの被災地、避難所を廻りましたが、北部はかなりひどく、援助がまともに行き渡っていない場所も多々ありました。蚊やハエも増え、衛生状態も悪化している避難所もありました。
援助の手が少なくなってきている事実もあることから、HuMAでは、Outreach と 焦点を当てた予防活動(殺虫剤浸漬蚊帳:ITNの配布など)をするとよいと思います。こちらの調査結果もわかり次第、お伝えします。長崎大学というより文部科学省のプロジェクトになりそうなので、長期に関わることになりそうです。できる限りお手伝いいたします。

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