今日は、同じホテルに滞在しているアメリカのNGOが、DCHT(Dhaka Community Hospital Trust)診療所とハキンパラ地区の様子を見学したいということで案内しました。彼らは心のケアを中心とする難民サポートを予定し調査しているそうです。DCHTにて、実際に診察を待つ患者達や診療所で働く医師達にインタビューしていました。こころのケアはいつも後まわしになってしまいがちですが、とても大切なことです。たまたまホテルが一緒でロビーで挨拶したのがきっかけですが、支援に入るチーム同士が情報共有しあい、協働できるというのは嬉しいことです。
午前中は昨日と同様、HuMA看護師は妊婦健診、HuMA医師は胎児エコーの補助を行いました。
14時から、1月からずっと先延ばしになっていた第1回目のPublic Health Campaignが、今日から4日間の予定で行われます。これは全妊婦を対象とした栄養配給プログラムであり、前日にあらかじめヘルスワーカーが家庭訪問をしてマタニティカードを配布し、本日DCHT診療所に来てもらって1時間くらい話を聞いてから物資を受け取るというものです。ダッカにあるDCHT病院から数名のスタッフがきて、大学講師で産科医師の方がMother & Child careや妊娠中の栄養について、減災スペシャリストの方が安全な水や手洗いについて、などの話をされました。難民キャンプのブロック毎のリーダーも来て通訳していたのでロヒンギャの人達もわかりやすかったと思います。続々と集まった妊婦は約70名。当初は栄養失調の妊婦を選んで配布することも考えましたが、ほとんどの人が栄養不足ということで全員配付になりました。産科の女医は“ティカチェ?(みんなわかった?)”と何度も聞きながら話を進めていきます。午前中の妊婦健診からそのまま残っている人もいて少々疲れ気味のようでしたが、話が終わるといよいよ配給が始まりました。一人ずつバナナとビスケットが入った袋とさらに重くて大きな袋を手渡されて帰って行きました。この重い荷物を持つのは、子ども達もしくは夫です。重くて大きな袋の中身は、米4キロ、オイル、大豆シード、大豆、ピーナツ、チラ(ライスをつぶして乾燥させたもの)の6種類です。今回の来院をきっかけに少しでも妊娠に関する知識が得られ、妊婦健診を受けようと思ってくれることを切に願います。