活動日:2018年1月9日
活動場所:DCHT仮診療所 (Hakimpara)、建設中のDCHTヘルスポスト、 Hakimpara難民キャンプ ブロックJ,K,L
【本日の活動概要】
建築状況視察、難民キャンプ内の低栄養者への配給計画
HuMAロジはデスクワークを、医師はPWJ(ピースウィンズ・ジャパン)スタッフと二人で行動しました。いつものようにまず、Hakimpara Camp地のDCHT (Dhaka Community Hospital Trust)仮診療所に到着。診療スタッフに挨拶をし、丘の上に登り建設中のDCHTヘルスポストを視察しました。薬局のスペースに薬用の棚が置かれ、室内には電気の配線が巡らされていました。また、床は綺麗に掃除され、大理石柄のシートがひかれていました。階段の下にある井戸からポンプで水が出るようになっており、診療所の上に置くタンクまで水を汲みあげるようにするとのことです。医療資機材は本日中に室内に納入するそうです。
その後、難民キャンプ内の低栄養者への配給対象となるブロックを視察。診療所に近い、J,K,LとAを対象とする予定です。難民キャンプ内には露店が並び、学校があり、水の配給スペースがいたるところに見られました。丘の上に登ると、見渡す限りの広い範囲に難民キャンプが広がっており、とてつもない規模の大きさに愕然としました。難民キャンプでは時折、出産に関して混乱しているのを目にすることがあります。SRH(Sexual and Reproductive Health)とバングラデシュ政府では、自宅でのTBA(Traditional Birth Attendant)による出産はなるべくせず、病院での出産を推奨しているようですが、地元の文化を尊重しながらということも念頭においています。それでも、まだ人々には伝統との相違に混乱しているようです。分娩室の運営には注意が必要と思われます。
診療所に戻り、HuMA医師はDrアシャと診察を、PWJスタッフは周辺の医療機関の探索を行いました。診療所は、概ね50名近くの患者が来院しました。乾期となり、重篤な患者は少なく、ほとんどが上気道炎・発熱・胸焼け・下痢・全身倦怠感でしたが、1人血便を伴う下痢の子どもがおり、赤痢アメーバを疑い治療されていました。立て続けにやってくる患者にDrアシャはやや疲れ気味であり、なんとか負担を軽減できるような策を検討する必要があると思われました。
夜7時に明日のセレモニーに参加する、DCHTの重鎮Alam氏とロンジットさんとお話ししました。DCHの外傷整形外科の教授、その施設長など、たくさんの肩書きをお持ちの方で、ネパール地震やパキスタン地震などにも派遣され、いろいろなお話を伺いました。明日は新しい診療所の開院セレモニーです。内装や診療開始の状況を再確認することと、低栄養者への配給計画の詳細の打ち合わせを行う予定です。
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診療補助をするHuMA医師 | 丘の上からキャンプを見渡す |