一次隊 報告書と写真
活動日:2017年12月13日
活動場所:コックスバザールからハキンパラキャンプへ
【本日の活動概要】
診療およびヘルスポスト予定地視察を行いました。
今朝、ダッカコミュニティ・ホスピタルトラスト(DCHT)の難民キャンプ事業を統括されているロンジット氏と面会。後続隊の受け入れ準備を協力してくれます。
DCHTの車に先導され、難民キャンプへ向かいました。アジア一長い海岸沿いを車で移動。道路には住民達の移動手段となっているCNGというオート3輪車が多く走っており、渋滞を巻き起こしていました。対向車線からもCNGが普通車と同じスピードですれ違うように近づいてきて危険ですが、我々のドライバーは安全運転に徹してくれました。
車で走ること1時間ほどしてから、キャンプ周辺の町中に入ると大変人口密度の高い地元の市場に、黒い服を着ているロヒンジャの女性を多く見ました。ドライバーによると、地元民よりロヒンジャの難民が多いとのことでした。
12時頃ハキンパラキャンプに到着し、そのままDCHTが運営する診療所に向かいました。診療所は地元の竹で土台を作った上にトタンを引いており、畳4畳くらいのスペースでした。椅子とテーブルを並べ、横に机を置き、そこで処置が必要な患者が横になるようになっていました。医師3名と受付担当が診療にあたっていましたが、多くの患者が机の周りを囲うように集まり、医師は診療がやりづらそうでした。
HuMAチームが到着して早速DCHTの医師に協力を頼まれたので、男児に消毒や切開排膿を行ったり、その後も2名の皮下膿瘍の患者に処置を行いました。またDCHTの医師より、乳児患者の診断について麻疹かどうか意見を求められました。発熱や咽頭は異常なく、視診では汗疹のようであったため、持参したステロイドを塗布しました。できれば体をきれいにふいて、ステロイドを塗ってあげたかったのですが、洗浄する水がなかったため断念しました。今後はこういった患者と母親に対しては、あらかじめペットボトルに井戸水を組み、持参したソープで体を洗ってあげるなど、公衆衛生指導をかねた処置ができるようにしたいと思います。とびひなどの子どももおり、皮膚疾患が多いようです。
DCHTに現在、診療するうえで困っていることを医師に尋ねました。患者の数が多いこと、彼らも言語の違いから難民の方とのコミュニケーションがとりにくい、診察の順番をなかなか守れないことを挙げていました。診療スペースが狭い上に、トタンが短く日よけがないこと、また坂になっているため座るスペースもないため、子供を抱いた女性の患者はなるべく日陰になる診療スペースに集まっているようでした。この状況を改善するために、竹を2本立てて、布でタープを作ると日陰ができ、患者も少し快適になるのではないかと、DCHTのスタッフの方に相談したところ、検討して明日試してみるとの回答を得ました。
診療を終了し、ホテルに帰宅。夕方DCHTの公衆衛生担当者とホテルで面談。明日、一緒に診療所へ向かうこととなりました。
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