お知らせ

患者さん達との一コマ

HuMAチームと岩手保健師チーム、皆で巡回診療に向かいました。自宅避難者の方とHuMAの理事長でもある医師が、ゆっくりと時間をかけてお話をしました。「毎日ちょっとずつで良いから歩いてね、とにかく体動かしましょう、お風呂へ行ったりなど、なにかしら用事を作って動くことが大事ですよ」と語り掛けました。ご本人も、お世話をしていた奥さんが入院して以来、あまり動かなくなったことを自覚されていました。「わかっちゃいるけどね・・・でも、こうやってきてくれることはありがたい」と終始、表情は穏やかでした。

CDプレイヤーをベッド脇に置いて、好きな演歌歌手のCDを手に取り、「これを聴いてるんだよ」と教えてくれました。帰り際に、「他の部屋も勝手に見て行ってください」と言われたので、家の中を少し拝見しました。壁が剥がれ、ヒビが入っていたり、床が盛り上がり、家具がひっくり返っていましたが、倒壊した建物が多い中、比較的状態は良いように見えました。自宅に住み続けたいという思いも感じられました。

患者さんの足をチェックするHuMA医師 穏やかな時間が流れる

 

救護所の診療では、先日来られた方の傷の処置を続けつつ、高血圧の高齢者の診察も行いました。現在、珠洲の保健医療方針では、地元医療へつなげていくことになっており、かかりつけ医で処方を受ける必要があります。しかしこの方は元々かかりつけ医がないとのことで、近隣クリニックリストや巡回バスの詳細なチラシを共に確認しました。 「この日にこうやって受診してくださいね」と伝えると、笑顔で「分かったわ、火曜日〇〇医院に行くわな」と快く答えてくれました。 地元の方々にも、変化していくこのフェーズにご理解いただき、ご協力いただけて安心しました。「もちろん急な体調不良があれば対応しますので、救護室に来てくださいね」と伝えると、「ありがとう、元気元気やし大丈夫や」と笑顔で返してくださり、一層の安心感を得ました。