昨今のわが国の経済状況もきわめて厳しいものがありますが、世界に目を向けますと、南北隔差は益々拡がり、民族紛争や地域紛争による難民や国内避難民も数千万人規模と言われ、また都市化の進行に伴って自然災害の被災者も急速に増加しつつあります。ことに9.11以後のアフガニスタン、また今回のイラク危機は新たな人道支援のニーズを生み出しております。
私たちは、カンボジア難民救援医療にかかわって以来、日本国際緊急援助隊医療チームを設立し、その中心メンバーとして約20年間世界の各地に飛んで災害救援医療活動をして参りました。しかし、日本の国内法に縛られることなく、本当に難民や災害被災者の救援ニーズが高いときに迅速に救援医療活動ができるようにと願い、また、そのような活動に従事できる人材を育成することができるように、特定非営利活動法人 災害人道医療支援会(Humanitarian Medical Assistance, HuMA)を設立いたしました。
HuMAの活動理念は下記のごとくであります。
1. |
私たちの活動の目的は大きな災害に遭遇して苦しむ人々の救援であり、その自立を支援することです。 |
2. |
国内外の自然災害・人為災害を問わず、あらゆる種類の災害を対象に活動します。 |
3. |
災害時の緊急医療支援から復興支援・地域開発をも視野に入れた活動を行います。 |
4. |
人種・性別・国籍・宗教的・政治的な理由によって人々の差別をしません。 |
5. |
WHO、UNOCHA、UNHCRなどの国際機関や各国政府、他の非政府組織とできるかぎり協力、連携して活動します。 |
6. |
災害医学・医療に関する研究開発につとめ、医療人や一般市民の災害対応と準備の教育・研修事業を行います。 |
これらの理念に則り、災害現場への医療チーム派遣の他に医療機関、教育機関、企業、自治体における災害医療研修・コンサルタントや災害研修の開催、講師派遣を随時行い、さらに人道医療支援で活動できる人材育成を目的としたHuMA研修などの定期開催をしております。
貴殿におかれましても出費ご多端の折り誠に恐縮ではございますが、本非営利組織の理念と活動趣旨をご察いただき、ご支援賜りますようにお願い申し上げます。
認定特定非営利活動法人 災害人道医療支援会
Humanitarian Medical Assistance, HuMA
理事長 前川和彦
|