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2011トルコ東部地震被災者支援事業速報
TURKEY EARTHQUAKE



第4報;先遣隊
Assessment Team

メヴラナキャンプサイト
メヴラナテントキャンプ内の視察。隣棟間隔はかなり狭い
メヴラナテントの中。横幅約2.3m、奥行き4.5m、
天井は2mとかなりコンパクト

メヴラナテントキャンプ内にある男性用食堂。
隣に女性用もある

2011年11月2日
  初動調査3日目です。朝晩の気温は低いものの日中はシャツ1枚でよいほど日差しが暖かく、本日は主にワン市内にて今後の課題とみられる仮設住宅の供給についてと、テント内での熱傷に関する情報収集およびその対策の提案をメインに行いました。

 ワン災害対策本部(VCC)は2008年に建てられた防災センターで、物資倉庫も隣接する比較的大きな建物です。今回のような災害時の対応のためにあるので平常時の常駐は10名程度、通常は診療所としても使われています。

 VCC最高責任者のTahsin Aksuターシン・アクス氏は震災対応のために1カ月半の任期でアンカラから派遣されて います。会談中もひっきりなしに出入りするスタッフや現状報告で来訪する村長などに応対するなど忙しい中、1時間以上つきあって下さいました。

 アクス氏によると急性期の対応も落ち着き、やはりこれからの課題は冬に向けて暖かい住居を早急に用意することとのことでした。

 現在、政府は仮設住宅の大きさ・仕様を決めるために調整中であり、町へも村へも同じクオリティのものを支給することが重要であると強調し、従ってもしコ ンテナ住宅の支援をするならばトルコ政府の定める規格品であることが必須となります。村で5〜6,000戸、町で2万〜25千戸(テントの半数)のコンテナが必要であると想定されます。

 最後に熱傷対策として、ガスストーブやコンロのまわりに安全のための鉄製の囲い(安全柵)を設けることを提案したところ、アクス氏もその必要性について同感しました。

  続いてVCC医療部門アシスタントマネージャーのRecep Yilchrimzレジェップ氏に、主にテント内での熱傷に関しての聞き取りを行いました。アクス氏同様にレジェップ氏もアンカラから派遣されています。

 ほとんどの家庭では電気ストーブは柵がついているものもありますが、ガスコンロにはまだ普及されていません。お湯を沸かす小さなガスコンロの上に2段重ねのチャイ用のやかんが乗せられており、柵がなく子供が過ってぶつかったりひっくり返す可能性が非常に高く、コンロにも安全柵を設ける必要があります。アクス氏同様、レジェップ氏も安全柵設置は大切だと断言されましたが、反面、住民が本当に利用するかどうか懐疑的な様子でした。

 今回の地震では建物さえしっかりしていれば助かった命が多く、震災後1週間で建物診断が遂行されましたが、安全と判断された建物であっても信用せず家に戻らない住民も多いとのことです。また田舎の方が建物の被害は大きいが、平屋なので逃げて助かった人が多かったとのことでした。

 99年の地震の教訓で、医療支援活動に関しては今回は満足のいく活動ができたようです。

 また、VCC内にてオフィスを構えるInterpreters in Aid at Disasters(ARC)という通訳派遣支援をしているボランティア団体のオフィスを、登録を兼ねて訪問しました。この団体はただの通訳紹介所ではなく、災害対応について100時間のコースを受けているという訓練されたスタッフ が対応し、政府機関や他団体との連絡・調整、被災地に関する情報の提供など、海外からの支援団体に対して活動全般のボランティア支援をしているとのことです。

 その後、ワン市内の病院の中で中規模の被害を受けたという400床のYuzuncu Yil (100th year) University(大学病院)を訪問 し、引き続き火傷についての調査を行いました。対応してくれたのは地元ワン出身の救命救急医Dr. Mustafa Sahinムスタファ・シャヒン医師で、震災による病院の建物被害は特になかったとのことです。震災後3〜4日後は下痢が多く、熱傷についてはこちらの病院に患者は来ていませんが、テントでお湯による熱傷の問題があるということは聞いているとのことでした。熱傷センターのあるVan State HospitalのDr.Cumhurジョモフル医師に電話で確 認してくれましたが、震災後、熱傷による患者が3割増えているというデータを得ることができました。

  また昨日オープンしたばかりのIskem Mevlanaキャンプサイトを訪問しました。断熱パネルで組み立てられたメルバナ(テントとコンテナの中間で、低価格なもの)という仮設住宅が218戸建っています。テントから移動してきた人が入居しており、まだ 43戸空いています。このメルバナ住宅の使用期間は3カ月程度で、その後はコンテナの仮設住宅へ移り、9カ月〜1年以内にはアパートなどの恒久住居へ住民を移転させたいとのことでした。

 全て赤新月社の支援によるもので、住居のみならず男性・女性用の食堂、子供たちの教室、未就学児用スペース、サッカーゴールのあるグラウンドなど設備が他のキャンプに比べてかなり充実しています。風呂については車で15〜30分くらいのところにいくつかあるハマム(共同浴場)に希望者をまとめて連れて行く仕組みにするとのことで、洗濯機も近日中に支給される予定です。診療所はなく、病気の場合は112番。24時間体制でセキュリティーもついています。

 テント内のコンロの危険性や熱傷について聞いたところ、ここでは共同湯沸し場を設け、ガスストーブは禁止しているとのことです。またチャイもキャンプ内でサービスしており、可能な範囲での安全対策が取られている様子です。

 メルバナは約6帖で天井は一番高いところで2m、窓は玄関ドアの一部を含めて2カ所、換気口2か所。かなりコンパクトな中に2段ベッドが2つあり、5〜6人用です。30分足らずで1戸組み立てられ、ベッドやス トーブなど全て込で4,000リラ(約16万円)です。

 すっかり日も暮れ帰路につくところで先ほど訪問したYuzuncu Yil大学病院より連絡があり、医学部の学部長が話をしたいということなので再び訪問しました。今回の震災対応についてProf. Ahmet Fayik ONER MD.アフメット学部長と意見交換をしました。今後ワンの大学と日本の大学との間で提携を結び、防災教育を受けられるようなプログラムを企画できればという意見を いただきました。

 23時ごろに大きな余震がありました。震源地はワンで直下型。 マグニチュード4.4  震源の深さは5qで震度は4とのことです。

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