活動日:2019年11月4日 主な活動場所:長野県長野市
【本日の活動概要】 医療相談、災害ボランティア救護支援、物資の整理をおこなった。 【長野市北部災害ボランティアセンター(以下、ボラセン)救護所支援】 HuMAとしては、これまでのボラセン本部での活動で救護所のニーズは低いと判断し、より傷病者対応のニーズが高い津野サテライトの救護所活動を行いつつ地域巡回を進める方向で合意を得ました。本部でのボランティアオリエンテーションでは、引き続きマスク着用などを含む健康管理について、注意喚起していただけるように調整する方向です。 【りんごサテライト】 昨日に引き続き、ボランティアを送り出す際の防護具の配布と防塵マスクの装着方法の指導、帰着時の手洗い・うがいを促す対応を行いました。防塵マスクの装着方法がわからないボランティアが多く、HuMA看護師が指導しながら防護具を配布しましたが、今後、看護師が常駐できるとは限りません。非医療者でも対応出来るように、ボードに装着時のポイントを絵図にして大きく表示することやうがい水の適正な稀釈濃度を分かりやすく表示するとともに、スタッフに指導をしました。 イスラム教徒のボランティアの参加があり、宗教上の理由で、手指消毒で速乾式アルコール製剤は使用できないとのことでした。非アルコール製の手指消毒剤の設置が必要と思われ、スタッフミーティングにあげました。また、トイレの汚染が著しく清掃を行い、トイレットペーパーや汚物入れを作成して清潔に使用できる工夫をしました。 物資の整理や環境調整などの医療以外の活動を行いながらスタッフとの関係作りに取り組み、スタッフの方から声掛けしてもらえるようになり、徐々に信頼関係が構築されてきているのを実感します。 【津野サテライト】 社会福祉協議会から救護所に医療班の常駐の要請があり、本日初めての活動場所となりました。活動場所は長沼支所の建物を使用しています。千曲川の氾濫地域であり、建物の損壊と汚泥が乾燥して机などの環境表面に白く砂が蓄積している状況です。簡易の救護所は既に設置されており、長野赤十字病院の看護師ボランティアが時折救護対応をしています。本日は、長野赤十字病院の看護師3名が個人的にボランティアとして救護所支援に参加されていたため、協力して活動を行いました。 午前は、長野赤十字病院の看護師に救護所対応を依頼し、HuMA看護師2名は地域を巡回し、ボランティアおよび住民の作業状況やゴーグル、防塵マスクの装着を確認し、適宜、防塵マスクの配布と装着方法の指導を行いました。ボランティア、住民の中には一般的なマスクと防塵マスクの見分けがつかない方がいたことや、防塵マスクは苦しいからと装着しない方が目立ちました。3M Vフレックスという 防塵マスクの在庫があったため、勧めて回ると苦しさがなく作業がしやすいとの反応があり、およそ200枚強の防塵マスクの配布および装着指導を実施しました。 巡回中に長野中央病院の看護師グループに会いました。地域住民の健康問題を洗い出すために各戸訪問を実施しているとのことでした。現在のところは、高血圧で血圧が上昇しているという住民が何人かいるようですが、まだ緊急対応を要する事例はないとのことです。HuMAとしても在宅避難者の健康問題を把握するための活動を計画していましたが、既にいくつかの団体が同様の活動を行っているようです。しかしそれぞれが情報共有を行っているのかどうか現状把握が出来ていないため、地域の情報収集の実施を検討します。 午後は救護所の物品の確認とボランティア帰着時の対応を行いました。うがい薬は、手洗い場の横に水、うがい薬、コップが置いてあるだけで実施している様子が見られなかったため、本部やりんごの郷サテライトと同様の方法でうがい薬の配布を行いました。救護所の外は風通しが強いために、テーブルにうがい水の入ったコップを準備して置くとすぐに埃が入ります。また、場所が狭く多くのボランティアで混雑しているために、自分で希釈液を注いでうがいをすることができない環境です。よって、その都度、看護師がうがいを促しながら含嗽水を注いでボランティアに手渡しする方法を取りました。足洗浄、手洗い、うがい場所の動線が悪く、物品も少ないために、環境改善が必要です。 救護所対応としては、釘の踏み抜き1件、ガラスの切創1件、作業中の住民の転落外傷1件ありました。衛生材料の在庫管理ができていないため、生活物資と衛生資材の整理も必要です。 救護所内は窓が割れて風通しが良い場所で、ボランティアはそこで食事をとっている状況です。救援物資も埃が付着しており、明日以降、環境整備を実施していきます。 ・・・・・ 本日のボランティア参加者数は約1,970名でしたが、連休3日の間、5か所のサテライトで、延8,000人のボランティアが活動されました。